わたしは以前このようなツイートをしました。
今回はスピニングリールはごり巻きするとギアが痛むという話を深堀りします。
スピニングリールの正しい巻き方

- ロッドで魚を引き寄せる
- 余ったラインを巻き取る
これの繰り返しです。
いやー、これはなんとなく分かっていてもいざ魚が掛かると慌ててごり巻きしちゃいますよね。
スピニングリールはそもそもごり巻きしても無駄
今度はスピニングリールの構造についてお話します。
スプールにラインが巻きつけられる角度の違い
スピニングリールは90度変換してスプールにラインを巻き付けます。
ベイトリールのようにスプールに対して素直にそのままの角度で巻き付けているわけではありません。
巻き付ける力が強いのはベイトリールに軍配が上がるのは当然なのです。
それにスピニングリールのメリットの一つにドラグ性能の優位性があります。
ベイトリールに比べて細いラインを使わないと飛距離が出ないスピニングリールはラインが切れないように滑らかにラインが出ていきます。
したがって、
スピニングリールはそもそもごり巻きするように設計されていません。
無理にごり巻きしてもドラグが滑ってラインが出ていくか、
もしくはドラグを締め過ぎていた場合、
ラインが切れてしまうかのどちらかしかありません。
そうです。
スピニングリールはそもそもごり巻きしてもラインが切れないようにドラグでラインのテンションを逃がすように考えられているので
もしラインに無理やりテンションを掛けてごり巻きすると、ギアが痛み内部でギアとスプールを突き上げる柱の間に隙間が発生してスプールがグラグラする故障を引き起こします。
※ハンドルを回した時にスプールがグラグラする故障が見られるスピニングリールはごり巻きしたことが故障の原因です。
スプールを支える軸の数の違い
もう1つ、
リールの構造で大切なことがあります。
- スピニングリールは片軸
- ベイトリールは両軸
そうですよね。
これはもう結果は明らかです。
先ほどの説明のように、
90度変換してラインをスプールに巻き付けるだけでもラインを巻き取る力はベイトリールに比べてものすごく不利であることに加え、
さらに片軸で固定されたスプールにラインを巻き付けるにはギアに伝わる力が逃げてしまいます。
これを応力の分散と言います。
言い換えると、
スピニングリールの片軸構造はしっかりと固定されていない状態でギアを回すことになりますのでギアを痛めないわけがありません。
これはギアを痛めるだけではなく、ギアを支える軸受けも傷んでしまいます。
そうですね、
ここで少し身近にあるもので説明すると、
自転車はホイールの左右がどちらもしっかりとナットで留められていますよね。
これがもし左右のどちらかのナットが無い状態ではどうでしょうか…。
いや、正確にはスピニングリールは90度ラインの角度が変換されてラインがスプールに巻き付けられるのでこの例えは正しくありませんが、
片軸で作動する機械構造の不都合さが少しでも伝わればと考えます。
つまり、この段落のタイトルが示すようにスピニングリールはそもそもごり巻きしてもラインテンションが逃げるように設計されてこの世に誕生しています。
したがって、スピニングリールはそもそもごり巻きしても無駄ということになります。
おまけ
他にもスピニングリールを痛めてしまう使い方があります。
あなたは根がかりしたときにスピニングリールのベールアームとスプールを握って後ろに下がっていませんか?
これはベールアームがものすごく痛みます。
正しい根がかりの外し方は長袖を着ている場合は腕にラインを巻き付けて後ろに下がる。
※このとき不意に外れたルアーが水中から飛び出してあなたの顔や体を傷つけないように注意してください。
もしくは、
半袖を着ているときは腰にラインを巻き付けて後ろに下がるのが正しい根がかりの最終的な対処方法です。
もちろん👇でお話している根がかりの外し方が成功すればこんなことをする必要はありませんが。
