釣り道具 竿(ロッド)

【失敗から学ぶ】ルアーマチックS76UL~どうしてロングロッドのULが存在しないのか考察してみた~

ロングロッドって何フィートから?

※この記事ではロングロッドの定義を7フィート以上とさせていただきます。

UL(ウルトラライト)って何グラムのルアーまで投げられるロッド?

※この記事ではULのロッドの定義を0.8~5グラムまでを想定したウルトラライトモデルとさせていただきます。

ロングロッドのULは存在するけど、ダメだった話

記事作成のいきさつ

2650(スピニングロッド、6フィート5インチ、0パワー)

2651(スピニングロッド、6フィート5インチ、1パワー)

2602(スピニングロッド、6フィートジャスト、2パワー)

2831(スピニングロッド、8フィート3インチ、1パワー)

2832(スピニングロッド、8フィート3インチ、2パワー)

2833(スピニングロッド、8フィート3インチ、3パワー)

2952(スピニングロッド、9フィート5インチ、2パワー)

1652(ベイトロッド、6フィート5インチ、2パワー)

1753(ベイトロッド、7フィート5インチ、3パワー)

これはシマノのロッドのミドルからハイエンドクラスのスコーピオンやワールドシャウラの番手表記です。

2から始まるのはスピニングロッドの意味。

真ん中の2つの数字は長さの表記です。

例えば、2651なら6フィート5インチ(6.6インチと同じなのでロクロクとも言います)

そして最後の数字が竿の硬さです。

2602テクニカルパワーなどの例外もありますが、

長い程、ぱわーが強くなっています。

今回取り上げるのは数字で表記すると00(ゼロゼロ)

ルアーマチックS76ULを書き換えると

27600という事になります。

ゼロパワーよりもさらに弱いゼロゼロパワーのロングロッド…

いったいどうなることやら。

0.8~1号のセコPEで5グラムのスプーンをめちゃ遠投しようという初心者らしい浅はかな考えの元、

ある日を皮切りにロングロッドのULは無いだろうかとAmazonを探し回ったのが事の発端です。

あることにはありました。

しかし、なぜか一番安いモデルです。

そう、

シマノルアーマチックです。

おっ♪しかもモバイルロッド♪スクーターの下に入れられるしすごく良いやん!

このロッドをポチった日にはとてもウキウキルンルンでした。

ロングロッドのULは片手投げ専用ロッド?

本当にこれはわたしの反省すべきところなのですが、

ロッドの特性を全く理解していませんでした。

どうしてULのロッドに他のメーカーさんはロングロッドを出していないのか。

そして、

シマノさんもルアーマチック以外にULのロングロッドを発売していないのか。

6層コーティングのカーボンロッドの良いところはブランクスの根元まで先の方から少しずつ硬い構造に変化させることが可能な点です。

しかし、

今回わたしが両手でフルキャストして折ってしまったルアーマチックの断面を見てみると3層構造でした。

フルキャストしたら真ん中の継ぎ目で折れました。

挿せるので使うことは出来ますが、芯から折れたのでめっちゃビックリしました!

そうです。

たとえロングロッドでなくとも3層構造のルアーマチックのブランクスの弾性であれば、

ULのロッドを両手で振れば間違いなく折れるでしょう…。

少し話が脱線しましたが、

エントリーモデルのロッドはねじれや曲がり強度が他のロッドと比べて弱いので

片手投げのちょい投げやサビキ釣り用として考えて使うべきですね。

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ロングロッドのULでアジングの両手投げしてる人は実は上手い?下手?

ロングロッドのULはわたしの探した限り、シマノルアーマチック以外にはありませんでした。

そんなルアーマチックのグリップは短く、いかにも片手投げで使ってくださいといった感じです。

この短いグリップから両手投げをしてはいけないと判断出来る人でなければいけなかったと考えています。

お値段は初心者向けなのに使う人を選ぶロッドです。

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わたしも下手の長竿なんて偉そうな記事を書いているのに、

自分自身がロングロッドのULで軽いスプーンを遠投しようだなんて最近海釣りから離れて感覚が本当にレベル落ちしていると感じました。

こちらの動画の方はルアーマチックS76ULを両手投げしていますが、

フルキャストしていないので20~30メートルで飛距離をうまく抑えていますね。

このようにちょい投げで遊んだり、

餌釣りで放置するなどの使い方が本来の想定されたロッドの使い方です。

こちらの動画で使用されているルアーマチックS76ULは2本継のモデルなので

若干ですがわたしの購入した4本継のモデルよりも強度が上であると予想されます。

ロングロッドよりも飛ぶロッドって?

そうそう、

本当に書きたい段落はここです。

ワールドシャウラやスコーピオンのスピニングロッドって持っている人は知っていますが、

すごくガイドリングが大きいですよね。

周りの人と同等かそれ以上飛距離が出るのでわたしも大好きです。

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お値段は初心者用とは言えませんが、

見た目も性能も持っている人の所有欲を満たしてくれます。

ブランクスの色はブルーかブラックが好きですが。

今回同じUL調子のロッドでカーディフ47ULという渓流ロッドを持っているのですが、

実はロングロッドのルアーマチック76ULと飛距離が変わりません(笑)

カーディフ47ULの飛距離=ルアーマチックS76ULの飛距離

なんです。

これは両方持っている人しか知らない情報なので誰かのお役に立てればと思います。

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結局ULはロングロッドにする必要が無い?

そうです、ULのロッドはロングロッドにする必要性は全くありません。

大概の場合、

しっかりと根元まで曲げられるショートレングスのロッドの方が飛距離はずっと上です。

※実際にわたしの私物で投げ比べてもカーディフ47ULの方が飛距離が上です。

しかもガイドが大きいし、数が少ないからキャストフィールもずっと上。

魚を掛けたときのフッキングも相当上。

巻き取りの時の感度もビンビンに上。

それではなぜシマノの低価格帯モデル

ルアーマチックはロングロッドが存在するのでしょうか。

それはつまり、

手前に障害物がある場合であってもちょい投げ仕掛けやサビキ釣りなどの釣りがしやすいようにするためです。

使用用途はトラウト、アジングなどの表記がありますが、

このルアーマチックS76ULでトラウトの30センチオーバーを掛けたが最後。

ブランクスの根元部分に全くと言ってよい程粘りがないので全然魚が寄ってきません。

アジングも感度が命と言われる釣りなのに対して、このルアーマチックのブランクスを伝わる感度はとても低いので魚のアタリをとることはかなり困難となるでしょう…。

あくまでメーカーさんの表記は参考程度にとどめておいて、

実際に自分で確かめたわたしの感想は前述のとおり、

やはりルアーマチックのロングロッドのULはちょい投げ仕掛けやサビキ釣りに向いている初心者ロッドであると結論づけます。

こちらのリンクからわたし以外の購入された方で

わたしと同じように初日で折れてしまったという方がおられました。

わたしも購入する前にレビューを見ていたのですが、

きっと釣りを始めて日の浅い人がビュンビュン振って折ったのだろうと思っていましたが、

わたしも同じことを体験したので今回猛烈に反省しております。

今回の記事の内容はこんな感じです。

結局のところロッドの長さが遠投性能に影響するのはミドルクラス以上のロッドの話だということです。

そうですね、

モデルにもよりますが、

お値段で言うと1万円以上のロッドを買うべきですねぇ…。

1万円以上から急にロッドの性能が良くなるって考えの方も多いのではないでしょうか。

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まとめ

  • ロングロッドのULはブランクスの根元が曲がらない、ただグリップを先まで延長しただけの設計なのでフルキャストしたら折れる
  • ルアーマチックS76ULは20mくらいのちょい投げや軽いカゴ釣りに使うなら値段も安くて良いロッドである
  • コスパの良いアジングロッドを探すなら、アジング専用ロッドか渓流ロッドが飛距離も出るのでオススメ

今回の記事はここまでです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

お相手は福西 桃でした。

また他の記事でお会いしましょう。

それでは!

おまけ

ちょっと追記します。

それもそう、

これだけではただのロッドを折っただけの話ですよね。

振っただけなのにロッドが折れた。

この部分だけを切り抜くといかにもメーカーさんの悪口になってしまいます。

それではどうしてわたしがロッドを振っただけで折ったのかを説明しておくことにします。

ここで確認したいのですが、

キャストが上手い人ほど後ろに曲げることをご存じでしょうか?

わたし個人がキャストについてあれこれ言ったところで始まりません。

村田基さんのキャスト動画、つまりキャストのお手本動画を載せておきますね。

キャストのコツは正しい持ち方以外にはとにかく後ろに振る。

後ろに振る

後ろに振る

後ろに振る

これ以外にスピニングタックルで遠投出来る方法が実はあります。

前に戻すときに親指で押す。

これをベイトタックルでやると必ずバックラッシュします。

わたしがベイトタックルに持ち替えたときにバックラッシュの嵐になった理由です。

自分で言うのもおかしいですが、

スピニングタックルが上手な人がベイトタックルに持ち替えると必ずバックラッシュするのが

親指で押すと飛距離が伸びることを知っているからです。

村田基さんも大きな魚を見つけたときについ力んでバックラッシュすると過去の対談話で語られていたことがあります。

それはロッドを戻すときに親指で押すスピニングタックルにしか無い方法のことです。

話を元に戻すと、

後ろに振ったロッドを急激に前に振ると…

どうなるかもう分かりますね。

ブランクスの根元が弱い3層構造の今回のルアーマチックでは強度不足で折れてしまうということです。

普段シャウラやスコーピオンを使っている人ほどルアーマチックを使うと折れます。

以上、低価格のモデルでフルキャストするとまん中から折れる理由の追記でした。

ただし、最近流行のマスレンジャーなどのグラスロッドは除きます。

グラスロッドは地面に置いてある状態であっても子供や体重の軽い女性が踏んだとしても折れません。(笑)